スタイリング剤なんてドラッグストアで適当に選んでる・・・
だからダメなのよ。
・・・っ!!!
「髪のパサつきのためにシャンプーを変えたのに、まだパサパサする…」
「パサつき改善のために食べ物にも気を付けているのに…」
「トリートメントやヘアオイルも付けているのに…」
髪のパサつきは放っておくと、髪のダメージの最終レベル「ポーラス毛」になってしまいます。
ポーラス毛になると、どんな方法を使ってもパサつきやダメージの修復は不可能、切るしかありません。
「何とかしたいから頑張っているんけど…」
と、皆さんの心の声が聞こえてくるようです。
パサつき改善に色々尽くしているのに、なかなか改善されない場合は、パサつきの原因が他にある可能性があります。
ポーラス毛になる以前に「髪は女の命」と言われているほど、女性にとってはとても大切なものです。
髪がパサついているだけで年齢より老けて見られますし、乾燥したパサパサの髪が顔に当たるとチクチクとかゆくなってしまう人もいるでしょう。
髪がキレイなだけで自信を持つこともできます。
こうして考えると髪のパサつきは髪だけではなく精神的にもダメージを与えていることがわかります。
パサつきのない潤いのあるキレイなツヤ髪になれば年齢より若く見られますし、髪が顔に当たってもしっとりしているのでかゆくもなりません。
女性として自信もつきます。
では、色々な方法を試しているのにパサつきが改善されない原因は何なのでしょうか?
もしかすると「スタイリング剤」が原因かもしれません。
実は、スタイリング剤にも乾燥させてやすいものやしっとりさせてくれるものなど様々で、選び方や使い方を間違えると、パサつきがひどくなるのです。
たかがスタイリング剤ではなく、スタイリング剤が髪にどのような影響を及ぼすのかを知れば簡単には使えなくなります。
そこで、スタイリング剤が髪にどのような影響を与えるのか、髪がパサつく人にはどんなスタイリング剤が良いのか、そして美容師が選ぶおすすめのスタイリング剤などをご紹介していきましょう。
また、記事の最後に美容師が実践しているスタイリング剤の「裏ワザ」をご紹介しています。
他では見られない内容ですので、是非実践してみてください。
スタイリング剤も髪のパサつきに影響がある
「髪が傷む」と聞けば、パーマやカラーリング、紫外線やドライヤーなどの熱を想像する人が多いと思います。
もちろん間違ってはいないのですが、「スタイリング剤も髪を傷める」ことを知っている人は意外と少ないのです。
では、なぜスタイリング剤が髪を傷めてしまうのでしょうか。
スタイリング剤が髪に与える影響を詳しく解説していきましょう。
スタイリング剤で髪がパサつくのは「熱+アルコール」
先程、スタイリング剤が髪を傷めるというお話しをしましたが、厳密にはスタイリング剤そのものが髪を傷めるわけではありません。
スタイリング剤が直性影響するのは頭皮ですが、あるものを加えることで髪を傷める原因になります。
それは「熱」です。
ドライヤーやヘアアイロンなど熱を髪に与えすぎると髪が傷む原因になることは皆さまもご存知かと思います。
そして、この熱とスタイリング剤に含まれているアルコールが髪のパサつきの原因になってしまうのです。
スタイリング剤には成分を混ぜ合わせるために「アルコール」が含まれています。
さらに、アルコールには髪を早く乾かせるという作用があり、結果的に水分を奪う働きをしてしまいます。
髪が湿っているとスタイリングがなかなかうまくできません。
ですが、ワックスやスプレーには水分も含まれているためアルコールの作用で早く乾燥すればキレイにスタイリングが決まるので決して悪いことではないのです。
成分を混ぜ合わせるためにアルコールを配合しているのですが、スタイリングがキレイに決まるのもアルコールの影響が大きいのです。
ですので、ワックスやスプレーなどの成分が髪のパサつきの原因になっているのではなく、スタイリング剤に含まれるアルコールが原因になっているのです。
では、なぜアルコールに熱が加わると髪がパサついてしまうのでしょうか?
察しがよい方はもうお分かりかと思いますが、ドライヤーやヘアアイロンなどの熱は水分を奪い、髪を作っているたんぱく質を変化させ硬くしてしまう性質があります。
変化したたんぱく質は水分不足で乾燥しパサついた髪になっています。
このように熱が加わり水分が蒸発しやすい状態の髪にアルコールを含むスタイリング剤を使うと、さらに水分を奪うことになり髪のパサつきは最悪の状態になります。
私も経験がありますが、寝起きで爆発した髪を落ち着かせるために一度髪を濡らし、ある程度整えてからスタイリング剤を使っていました。
スタイリング剤を使ってからさらにドライヤーで固める…という最悪なこともしていました。
今となっては恐ろしくてできませんが、知らないとはとても怖いことでスタイリング剤くらいでは髪に全く影響を与えないと思っていたのです。
私と同じ方法で朝のスタイリングをする人は多いはずです。
ですが、この方法そのものが「熱+アルコール」の状態を作り上げているので、いくら髪に潤いを持たせるように他の方法で頑張っても髪のパサつきが改善されないのです。
ノンアルコールのスタイリング剤を選ぶ
少しお話が長くなってしまいましたが、スタイリング剤が髪に与える影響がお分かりいただけたかと思います。
スタイリング剤に含まれるアルコールが原因ということですが、前項だけを見ると「じゃあ、スタイリング剤使えないのでは?」と思われた方もいるでしょう。
ところが、スタイリング剤には「ノンアルコール」というアルコールを使っていないものもあるのです。
ただし注意が必要なのは、一切アルコールが入っていない「ノンアルコールタイプ」と
アルコールの量を少なくした「微アルコールタイプ」があるということ。
アルコールは髪の水分を奪って蒸発させてしまうので、できるだけアルコールが含まれているスタイリング剤は避けたいのですが、自分が使いたいスタイリング剤があるという人もいるでしょう。
できればノンアルコールのスタイリング剤に切り替えた方がよいのですが、もしノンアルコールタイプで自分が使いたいスタイリング剤が見つからない時は成分表示を見てください。
成分表示の表示方法は配合されている成分が多いもの(含有量の多いもの)から順になっています。
シャンプーなどはほとんど水分でできていますので、一番最初の表示は水になっています。
つまり、成分表示を見てアルコールがどれくらいの位置にあるのかを確認することが大切なのです。
上位の方に表示されているということはアルコールの含有量が多いことになり、下位に表示されていればアルコールの含有量は少なくなります。
とはいえ、アルコールが通常でどのくらい含まれているのかわからないと思いますので、その時は他の商品の成分表示を見比べながら、アルコールの含有量を探ってみましょう。
アルコール量が重要・・・っと(メモメモ)
頭皮にスタイリング剤をつけるとパサつきよりも深刻なことに
スタイリング剤は頭皮ではなく髪につけるものなのですが、中には頭皮にまでつけてしまっている人がいます。
スプレータイプよりワックスタイプを使っている人に多いのですが、頭皮にスタイリング剤をつけると髪のパサつきよりもさらに酷い抜け毛の原因になってしまうのです。
薄毛の原因は様々ですが、その原因の一つにスタイリング剤も挙げられます。
特にワックスタイプのスタイリング剤は油分が多く、頭皮に付着したワックスの油分が毛穴をふさいでしまい、髪や頭皮に十分な栄養を運べなくなります。
頭皮は栄養分が不足すると血行不良となり、髪の毛が生え変わるヘアサイクルを乱してしまい抜け毛が増え、最終的に薄毛になってしまいます。
ですので、スタイリング剤を頭皮につけないように注意しなければなりません。
スタイリング剤を頭皮につけなければ薄毛や抜け毛になることはありませんので、注意して使用するようにしましょう。
スプレータイプは頭皮に付着しにくいのですが、近すぎるとべったり付着してしまいますので、最低でも30㎝は離して使用するようにしましょう。
ノンアルコールでもNG!髪のパサつきが気になる人が避けたいスタイリング剤のタイプ
ノンアルコールでも油断は禁物よ。
スタイリング剤に含まれるアルコールの性質や熱との関係はお分かりいただけたかと思います。
ノンアルコールのスタイリング剤が良いということまではわかりましたが、スタイリング剤にはスプレーやワックス、ミストなど様々な種類があり、その種類の中でもパサつきが気になる人に向いているものと向いていないものがあります。
そこで、まずパサつきが気になる人が使わない方がよいNGスタイリング剤をご紹介しましょう。
スタイリング力の強いハードやスーパーハード系全般
スプレーやワックス、ムースに多い「ハード系」や「スーパーハード系」のスタイリング剤は髪をガチっと固めしまうほどスタイリング力が強いものになります。
スタイリング力が強いものにはアルコールが含まれていることが多く、パサつきが酷くなりますので、パサつきが気になる時はスタイリング力の緩いものを選ぶようにしましょう。
また、ムースは泡状で濡れるので水分が多いように思われがちですが、最初はしっとりしていてもハード系やスーパーハード系は時間がたてば乾燥しますので、髪のパサつきの原因になるのです。
ドライな質感を作るワックス全般
ワックスは基本的にドライな髪質を出すものですので、乾燥しやすいスタイリング剤です。
特に、マット系のワックスは乾燥しやすいので使用NGと考えましょう。
また、最近人気のボリュームアップしたように見せるパウダータイプのワックスもパウダーの粉が髪の水分を吸い取ってしまいます。
髪をフワッとさせるという性質上、乾燥しやすいのでパサつきの原因になります。
パサつき髪が気になる人におすすめのスタイリング剤のタイプ
私も明日からスタイリング剤を変えます!
パサつきが気になる人が使わない方が良いスタイリング剤のタイプがわかったところで、次はパサつきが気になる人におすすめしたいスタイリング剤のタイプをご紹介しましょう。
スタイリング剤を選ぶ時の基本となりますので、どのようなタイプがパサつき改善によいか把握しておいて損はありません。
しっかりとスタイリング剤のタイプを把握して、パサつきのない潤ツヤ髪を手に入れましょう。
乾燥を防ぎまとまりの質感を出すトリートメントスタイリング剤
ヘアオイルが一番パサつき改善には良いのですが、ヘアオイルは「スタイリング剤」ではありませんので、今回はトリートメントスタイリング剤をおすすめします。
ヘアオイルでもスタイリングができないということではありませんので、あまりにパサつきが気になる人はヘアオイルを試してみてもよいでしょう。
トリートメントタイプのスタイリング剤はヘアオイルには劣るものの髪の乾燥防止やパサついた髪を改善するのに最適なスタイリング剤です。
トリートメントタイプですので、油分も水分も配合されており、パサついた髪に水分を補給し、油分でキューティクルをコーティングして髪を乾燥から守ってくれます。
また、トリートメントタイプですのでまとまりのある質感を出したい時には最適です。
髪がパサついている人は、なかなか髪がまとまらないので、トリートメントタイプのスタイリング剤がおすすめです。
パサつきを抑えるソフト~ミディアムの硬さのジェルやムース
硬いジェルやムースはスタイリング力が強いので髪がパサつく原因になりますが、ソフトからミディアムタイプのジェルやムースであればパサつきを抑えてくれます。
トリートメントタイプのスタイリング剤はまとまりのある髪にしてくれるものの、ふんわり感を出したい時には向いていません。
また、スタイリングしやすいのもジェルやムースタイプですので、まとまるだけではなく、自分の思うようなスタイリングをしたいという時はジェルやムースタイプがおすすめです。
【パサつき予防】美容師がおすすめする髪の質感別スタイリング剤
前項ではパサつきが気になる人が選ぶべきスタイリング剤のタイプをご紹介しました。
続いてはパサつきが気になる人の髪の質感別に美容師がおすすめするスタイリング剤をご紹介します。
自分の髪質別に見ることができますので、より詳しく把握できますし、髪のプロである美容師がパサつき改善のためには髪質別にスタイリング剤を選んだ方がよいという意見からご紹介させていただきます。
自分の髪質が当てはまるスタイリング剤をご理解いただき、スタイリング剤を選ぶ時の参考にしていただければと思います。
髪質が普通の人~剛毛の人向け
髪質が普通の人~剛毛の人は、髪の毛が固く太く、さらに乾燥してパサついている状態ですので、普通のスタイリング剤ではなかなか髪の広がりは治まりません。
髪の傷み具合にもよりますが、特に剛毛の人はスタイリング剤選びで間違ってしまうとパサつきやゴワゴワ感はなかなか改善されません。
では、髪質が普通の人~剛毛の人向けのスタイリング剤をご紹介しましょう。
ヘアオイル
髪質が普通の人はヘアオイルでなければならないというわけではありませんが、普通の中でも硬めの髪質の人や剛毛の人はヘアオイルをおすすめします。
髪質が剛毛の人や硬めの人は髪が太くゴワゴワしている上に乾燥してパサついている状態です。
元々硬めの髪の上に乾燥してしまっているので、パサつき改善と髪を柔らかくすることを同時に行えるヘアオイルを使うとよいでしょう。
ヘアオイルは髪にとても馴染みやすく保湿力が高いので髪が硬めの人でもしっとりとした柔らかい髪になり、まとまりのある潤ツヤ髪になります。
ヘアオイルにも色々種類があり補修効果のあるものもありますが、基本的には補修効果よりパサつきを抑えることが目的となります。
また、オイルの効果により髪が柔らかくなり潤いとツヤを与えてくれますし、タオルドライをした湿った髪に塗布することでドライヤーなどの熱から髪を守ってくれます。
乾燥し始めると、また髪がゴワついたりパサパサして剛毛がさらに剛毛に見えてしまいます。
髪が硬めの人は水分だけではなかなかパサつきが改善できませんので、油分を多く含むヘアオイルを使う方がしっとりとまとまりのあるツヤ髪になります。
髪が硬めの人は基本的にはヘアオイルのように油分を多く含むスタイリング剤を選びましょう。
ヘアオイルの効果や正しい使い方も把握しておくのよ。
➡ 髪のパサつきに効果的なヘアオイル!美容師厳選おすすめ3選
ヘアクリーム
ヘアクリームは普通の髪質でも硬めの人におすすめのスタイリング剤です。
ヘアオイルを使うほどではないという方はヘアクリームがよいでしょう。
ヘアオイルよりしっとり感は落ちますが、修復作用があるものが多いですし、クリームタイプですので保湿効果も高く髪の広がりを防いでくれます。
剛毛の人でも頭皮がべたつく人はヘアオイルを使用するとさらにべたつき、頭皮環境を悪化させる原因になりますので、ヘアクリームの方が良いでしょう。
ヘアオイルはスタイリング剤ではなくヘアケア商品ですので、本来スタイリングのために使用するわけではありません。
そのため、ヘアオイルはパサつき改善や剛毛を柔らかくするには最適なのですが、髪をまとめるだけのスタイリングになってしまいます。
ですので、髪質が剛毛まではいかなくても硬めの人はヘアクリームの方がスタイリングしやすいでしょう。
ヘアクリームには栄養成分が豊富に含まれているものが多いので、髪の修復もできますし、髪の内部まで浸透して修復してくれますので、パサつきだけではなく傷んだ髪の人にもおすすめのスタイリング剤です。
髪質が柔らかい人~普通の人向け
髪質が柔らかい人や、普通の人でも柔らかめの髪質の人は、髪が細いのでヘアオイルやヘアクリームを使用すると髪がべたついてギトギト頭に見えてしまいます。
また、ヘアオイルやヘアクリームほど油分の多いものではなくても、ほどよい油分があれば十分浸透していきますので、軽い仕上がりになるスタイリング剤を選ぶことをおすすめします。
ヘアミルク
髪が柔らかく細目でパサつきが気になるという人は髪の修復とパサつきを改善してくれるヘアミルクがおすすめです。
ヘアオイルやヘアクリームは油分が多いのに対し、ヘアミルクの主成分は水ですのでべたつきが少ないスタイリング剤になります。
ヘアミルクには水だけではなく乳糖などの油分も含まれていますので髪のパサつきを抑えながら髪を修復してくれます。
ヘアオイルほどではありませんが、ヘアミルクも高い保湿力があり、長時間潤いが持続します。
主成分が水ですので、ヘアオイルのように重くならず軽くてサラリとした、柔らかい質感になりますから、髪が柔らかい人や細い人にはおすすめです。
私も、猫毛と言われるほど髪が柔らかく細いのですが、髪の量が多いためヘアオイルやヘアクリームをヘアケアとして使用していた時はべたついた感じになり、重い質感になっていました。
また、私の友人は髪が細く柔らかい上に髪の量が少なかったため、ヘアオイルやクリームを使うと髪同士が油分でひっついてしまい地肌が見えて年齢より老けて見えていました。
ですが、ヘアミルクに変えたところ、とてもサラサラで使い心地も良く、パサつきも改善され潤いのあるしなやかな髪質になりました。
髪が柔らかく細いのにパサつきが気になる人は、いくらパサつきが改善されるからと言ってもヘアオイルやヘアクリームのように油分の多いスタイリング剤はおすすめできません。
乳液、ジェル
髪質が柔らかい人や細めの人は乳液とジェルもさらさらとした軽い仕上がりになりますのでおすすめです。
ただし、ジェルは油分が多いものと水分が多いものに分かれていますので、髪質の柔らかい人や細目の人は水分が多いものを選びましょう。
また、乳液はジェルより修復作用が高く保湿成分も多いのでパサついた髪には最適です。
ただし、乳液はジェルより油分が多いので、つけすぎると髪がべたついて老けて見えたり、頭皮トラブルを起こす原因になります。
ミストは乾燥対策には向いていない
ヘアミストにも色々な種類があるのですが、ヘアミストのほとんどが水でできているため、髪に塗布した直後は潤っていますが、時間がたてばヘアミストの水分はほとんど蒸発してしまいます。
ですので、パサつきを改善したいなど乾燥対策にはあまり向いているとは言えません。
ただし、ヘアミルクでも乳液でもジェルでも髪がべたついてしまうという人は、ミストを試してみてもよいでしょう。
ヘアミストは柔らかい髪質や普通の髪質、また細めの髪質の人向けと紹介している記事が多いのですが、成分のほとんど水分のため、パサつき改善までには至りません。
ですが、ヘアオイルやヘアミルク、乳液など、どんなパサつき改善アイテムを使っても髪や頭皮がべたついてしまうという人は、ヘアケアをせず放置するよりはミストで髪を潤す方が賢明です。
ヘアミストにも髪の修復成分がを含んでいるものがあったり、油分を多めに含んでいるものもありますので、パサつきや髪の広がりを改善したい時は油分が多めで保湿成分の高いヘアミストを選ぶようにしましょう。
【美容師のテクニック】髪のパサつきを予防するにはスタイリング剤を綺麗に落とす
美容師の経験から得たスタイリング剤に関する情報を余すところなくお伝えしてきましたが、実は、美容師が一番気にしていたところは「スタイリング剤の落とし方」でした。
スタイリング剤には水分や油分だけではなく、髪のセット力を保つためのコーティング剤なども含まれています。
そのため、シャンプーだけでは綺麗に落ちきっていないことが多く、その状態で放置すると毛穴が詰まり頭皮トラブル起こし、結果的にパサつきだけではなく抜け毛にも悩まされることになります。
また、スタイリング剤が残っている状態でヘアオイルやヘアクリームなどを塗布しても、スタイリング剤に含まれるコーティング成分や油分が邪魔をして、良い成分を髪の奥深くまで浸透させることができません。
ですので、スタイリング剤を綺麗に落とすことが髪のパサつきを修復し改善へと導く第一歩ですので、まずはスタイリング剤を綺麗に落とす方法を覚えておきましょう。
これからご紹介する「スタイリング剤を綺麗に落とす洗い方②」が美容師の裏ワザポイントです。
『スタイリング剤をキレイに落とす洗い方』
- ブラッシング、シャワーで7割落とせる
髪を濡らす前に丁寧にブラッシングします。
ブラッシングは汚れやホコリなどを落とすためにも、頭皮に刺激を与えて活性を促すためにも、とても重要なことです。ブラッシングをするだけで汚れの約5割が落とせます。
ですが、スタイリング剤でしっかり固めてしまった場合はブラッシングをすることができません。そんな時は、髪を濡らす時にシャワーでしっかりスタイリング剤や汚れを洗い流します。
実は、ブラッシングや最初のシャワーで約7割の汚れを落とすことができるのです。 -
油分の多いヘアオイルやワックスなどは、まずコンディショナーで油分を浮かす
ブラッシングやシャワーでスタイリング剤の約7割が落ちるとは言いましたが、これは水溶性のスタイリング剤を使った時です。髪がパサついている人は油分の多いヘアオイルやヘアクリーム、ワックスなどを使うことが多いので、シャワーの「水」では油が弾いてしまい、なかなかスタイリング剤を落とすことができません。
油分の多いスタイリング剤を使った時は、シャワーでしっかり汚れを流したあと、シャンプーをする前に一度コンディショナーを髪全体につけます。コンディショナーは油分が多いので、ヘアオイルやワックスなどの油分の多いスタイリング剤は「油分+油分」で乳化して油分が浮き上がるのです。
コンディショナーを馴染ませてしばらく放置してから、油分が浮き上がってきたら再度シャワーで流します。コンディショナーでスタイリング剤の油分を落としているという人はほとんどいないと思います。
美容師が実践している方法ですので、知らなかったという人も少なくないでしょう。ですが実際にこの方法で洗髪するとスタイリング剤がキレイに落ち、ヘアオイルやヘアクリームなどの栄養成分が髪に浸透しやすくなりますので、パサつきや傷みの修復の速さを実感できます。 -
最後にシャンプーで残りの汚れを落とす
浮き上がった油分をシャワーで流したあとは、いつものようにシャンプーで最後に残った汚れを綺麗におとします。シャンプー後は、インバストリートメント(お風呂の中でするヘアケア)をいつものようにしていただき、タオルドライ後にヘアオイルやヘアクリームなどパサつき改善のヘアケアをします。
適量を髪に塗布したら、ドライヤーできちんと乾かしましょう。 -
汚れを綺麗に落とすなら定期的な炭酸スパもおすすめ
先程の方法でも、十分スタイリング剤を落とすことができるのですが、スタイリング剤を使う頻度が高い人は、定期的に炭酸スパを行ってみましょう。炭酸スパは炭酸の洗浄力を活かして汚れや不純物を取り除くというもので、髪や頭皮に付着した汚れを綺麗に洗い流してくれます。頭皮の血行が良くなりますので髪に十分な栄養成分を運べるようになりますし、炭酸ヘッドスパのようにマッサージが加わると老廃物も除去してくれますので、髪が健康になりパサつきの改善にもつながります。
この方法でスタイリング剤をしっかり落とすことが、パサつき改善につながりますので、きちんと覚えて実践していきましょう。
ドライヤーを使いこなせなければパサつきは一生改善しないわ。
➡ 髪のパサつきは美容師愛用のドライヤーで解決!驚きの能力とは
髪のパサつきを抑えるスタイリング剤の使い方
これまで様々なスタイリング剤をご紹介してきましたが、自分に合ったスタイリング剤でも「自分好みのスタイリング剤」であるかどうかはわかりません。
もちろん、自分に合ったスタイリング剤の中から自分好みのものを探すのですが、どうしてもなかなか見つからず、少し自分の髪質とは合っていないスタイリング剤を選んでしまったということもあります。
自分の髪質に合っていないスタイリング剤を使う時は、髪を保護する能力の高いアウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)を混ぜて使います。
アウトバストリートメントはパサつき改善と修復作用がありますので、スタイリング剤に混ぜることで髪を守ってくれます。
もちろん、自分の髪質とは程遠いスタイリング剤を選んでしまっては意味がないのですが、少し自分の髪質には合わないかもという時は、スタイリング剤とアウトバストリートメントを1対1の割合で混ぜましょう。
パサつきが酷い人はアウトバストリートメントの代わりにヘアオイルを混ぜてもかまいません。
セット力は弱くなりますが、髪を守りパサつきも抑えられますし、潤ツヤ髪に仕上げてくれます。
まとめ 髪のパサつきを抑えるためにもスタイリング剤は髪質によって選びましょう
スタイリング剤に関する美容師の知識を全て放出した内容をお届けしました。
知っていた内容も知らなかった内容もあるかと思いますが、美容師がお伝えしたかったのはパサつきレベルマックスの「ポーラス毛」になる前に改善してほしいということでした。
文頭でもお伝えしましたが、ポーラス毛になってしまうと何をしても元の状態には戻りません。
せっかく髪を伸ばして女性らしくと思っていても切るしかないのです。
ポーラス毛にならない為には傷んだ髪の修復も大切ですが、日々のヘアケアが最も大切なのです。
スタイリング剤もうまく利用すればヘアケアができます。
髪のスタイリングをするためのものではなく、ヘアケア商品としてスタイリング剤を選んでみてはいかがでしょうか。
今まで髪に悪いことばっかりしてたのが身に染みて分かりました・・・!!
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いくら良いヘアケアアイテムをそろえても、パサつきに関する知識がないと宝の持ち腐れです。
髪がパサつく原因と改善に役立つ情報をパサツキシラズで入手しましょう。